
『ピンポン』や『青い春』などの映画化作品でも知られるカリスマ漫画家、松本大洋の代表作『鉄コン筋クリート』が、10年の歳月を費やしてついに映画化された!
物語は、シロとクロというふたりの少年が身を寄せ合って暮らす“宝町”という名の下町。決して大人に頼ることなく、金品を奪って暮らしてきたふたりは、ヤクザ主導の開発にさらされ変貌していく“宝町”を守ろうとするのだが……。
松本大洋が描くファンタジーワールドを凝縮させた原作コミックは、生半可な映像化など受け付けない独特な空気を放つ一世一代の大傑作。過去にも映像化の話が現れては消えていったというが、今回長編アニメとして実現させたのは、ハリウッド大作のCGや『アニマトリックス』のプロデュースを手がけてきた天才、マイケル・アリアスの執念だ。
約10年前、友人から原作を薦められたアリアスは、たちまち松本大洋ワールドのトリコになり、たったひとり、自作のCGソフトを使って映像化に着手。そして紆余曲折を経て、『マインド・ゲーム』を送り出したアニメ工房、スタジオ4℃と組み、ついに映画を完成にこぎつけたのだ。
シロとクロとがレトロで猥雑な宝町を飛び回る、まったく新しい浮遊感。ピュアな切なさに胸が締め付けられる最高のストーリー。奇跡のバランスが生み出す、唯一無二の映像世界を堪能していただきたい。