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「想像するしかないことを想像し続けることが僕は面白いと思う」
Q:精神病や精神病院の取材は簡単にはできないと思いますが、そのような情報はどういう形で入手したんですか?
松尾:取材はさすがにできませんでしたけど、医療アドバイザーの方にいろいろ聞きましたね。
Q:小説のときもリサーチしなかったんですか?
松尾:そういう人って伝えたいことがあるらしく、ブログをやってる方が多いんです。どうやって撮ったのか分からないけど、写真も載ってて、情報は取り放題(笑)。助かりましたね。その中から出来上がったキャラクターもありますね。
Q:閉鎖病棟に収容される、内田有紀さんの演じられたヒロインをフリーライターにしたのは?
松尾:自分のうっとうしさと女子が向き合うとき、みたいな話で考えていたので、ライターにも署名をしない人と署名原稿を書く人がいますが、そのへんの微妙な、無署名から署名に向き合うことに象徴性を持たせたかったんです。それに僕はこういう仕事をしてるから、女性のライターと知り合うことも多いし、(根拠もなく)女性のライターはだいたい(映画のヒロインと同じ)28歳なんですよ(笑)。そういうサンプルになる人たちを総合しました。でも、お笑い好きのライターってあまりいないから、それをフックに、笑うしかない現実みたいな逆説的な意味合いも込めてみたんですけどね。
Q:(心の中が)分からない人、圧倒的他者みたいな人を出そうという意識はありましたか?
松尾:それはありました。それで言うと、(蒼井優が演じた摂食障害の)ミキちゃんも本当に分からない。だから彼女が最後に呟く言葉も、蒼井さんには「本当に狂っているのか? 狂ったふりをしているのか? 決めないで言ってほしい」って言いました。拒食の人って、あんなに痩せてるのにまだ痩せたがっているわけだからある程度病んでるわけだけど、そこには踏み込めないですよね。だから、想像するしかない。でも、想像するしかないことを想像し続けることが、僕は面白いと思っているんですよね。
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